ICOをする方法:ステップ9 – 取引所に上場する方法

プロジェクト支援者の視点から

クラウドファンディングとICOを差別化するのは、暗号通貨取引所の存在です。

クラウドファンディングの場合、キャンペーンに資金を送った後、支援者はただプロジェクトの成功を祈りじっと待つだけです。ICOの場合、支援者は資金提供後にトークンを受け取り、プロジェクトが取引所に上場することを待ちます。

プロジェクトに対する需要が充分にある場合、また将来的にプロジェクトが人気になり、サービスへの需要が高まった場合はトークンの価値が増す可能性があります。

したがって、支援者の視点からすると評判の良い取引所に上場していることは極めて重要です。実際、信頼できる取引所に上場する可能性がありそうかどうかは、プロジェクト支援を判断する際の決め手となります。

なお従来型の暗号通貨取引所はセキュリティトークンを取り扱いません。セキュリティトークンを作ろうとしている場合、この案内は参考になりませんのでご了承ください。

取引所の視点から

取引所は取引の際の手数料で利益を生み出すため、どの取引所もできるだけ多くのアクティブユーザーに日々使用してもらいたいと思っています。新規ユーザーを魅きつける戦略の一つに、支援者の多いICOを上場させることが挙げられます。ICOプロジェクトが大きなコミュニティを擁している場合、取引所からは毎週のように上場を促す連絡があるでしょう。

サービスがB to BB to C、またはB to B to Cのどの場合でも、マーケティングの大きな部分はコミュニティの育成に注がれるべきです。効果的な方法については、「コミュニティを作る」の章をご覧ください。

暗号通貨取引所の中には、トークン上場のために最大500万ドル(約56,285万円)の費用を課すものもあります。それだけの大きな費用はコミュニティ育成に使い、その取引所に無料で上場する話を持ちかけさせる方が良いでしょう。

準備すること

あなたのトークンがユーティリティトークンの場合、信頼できる取引所なら、アメリカに拠点を置く証券弁護士による法律的な見解を求めてくるでしょう。これを入手するには一般的に1,000ドル(約112,570円)から5,000ドル(約562,850円)の費用がかかります。アメリカの証券弁護士はLinkedInGoogle検索で見つけられるはずです。

また取引所は、トークンのスマートコントラクトがブロックチェーンセキュリティ企業の監査を受けている証明も求めてくるでしょう。この点は、コードをGitHubで公開し一般に監査を可能にすることでクリアできます。

さらに、開発がどの段階にあるかを判断するためにあなたのプロジェクトのGitHubページ閲覧できるよう依頼してくる取引所は多いでしょう。特にBinanceは、デモバージョンが公開されているプロジェクトしか上場させません。大切なのは、チームが活発に成長し商品を開発していることを見せることです。

取引所に連絡するタイミング

コミュニティが妥当なサイズに育ち、プロジェクトが何らかのバズを生み出した時が取引所に連絡を取るにはいいタイミングです。ICOを開始する1ヶ月ほど前を目安に交渉を始めるといいでしょう。

そしておそらく今に至るまでに、ICOを行い取引所に上場している他の企業の知り合いがいるはずでしょう。彼らに助言をもらい、上場に必要なことを聞いておきましょう。

もし私だったら、始めるにあたっては3つの取引所に連絡します。上場は、取引所の料金設定によっては高くつくだけでなく、時間を必要とするステップでもあります。私の経験上、申し込みから上場の開始から終了までは平均して45日かかります。

費用は?

今日のマーケットで言えば1万ドル(約1125,700円)から 100万ドル(約11,257万円)です。マーケットがもっと高値の場合、値幅は30万ドル(約3,3771,000円)から 1,500万ドル(約168,870万円)になるでしょう。狂気の沙汰です。

10万ドル(約1,1257,000円)以上を支払うのは、今日のマーケットの感覚から言うと少しずれていると言えます。代わりにコミュニティの育成に資金を費やしましょう。

取引所のなかには、取引プロモーションのサービスを提供するものもあります。取引プロモーションは、上場後数週間の取引量を増大させ価格上昇を実現できる可能性があります。

こうしたプロモーションには通常5万ドル(約5628,500円)から15万ドル(約1,6885,500円)の費用がかかります。取引量は取引所にとって極めて重要です(彼らの利益の源となるので当然ですが)。ここで、マーケットメーカー(値付け業者)の存在が重要になります。

マーケットメークとは、誰かが取引所で買い注文もしくは売り注文をする場合にその注文に応じる取引相手がいることを確認する行為を指します。トークンが取引場に上場した後、マーケットメークのサービスを提供する企業があります。これらのサービスには、トークン上場期間の1か月あたり約15,000ドル(約1688,550円)の費用がかかります。

この通り、費用はどんどんかさみます。各取引所に対し、上場にあたり上場費用と取引プロモーション費で約20万ドル(約2,2514,000円)がかかるのに加え、1か月あたり15,000ドル(約1688,550円)のマーケットメーク費用がかかります。3つの取引所なら60万ドル(約6,7542,000 + 45,000ドル(約5065,650円)/月となります。

ちなみに、取引所を構築するための開発費用は約20万ドル(2,2514,000円)です。ご参考まで

終わりに

一般的に取引所はGoogleシートで上場の申込書を用意しており、異なる取引所に申し込むたびにうんざりするほど記入を繰り返すことになります。そこで私たちはこのチェックリストを作りました。ここから情報をカット&ペーストするだけで、あなた以外の他のスタッフに複数の取引所のGoogleシートの申込書の記載を任せることができます。

では、成功を祈ります!

 

abasa
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